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今回のお客様は神奈川県厚木市より、当店の【琉球畳に使用される七島藺】について記述したブログを見てご依頼いただきました。
七島藺(しちとうい)の生産地として唯一残る、大分県国東市まで3年に渡って刈取りをお手伝いに行った記事です。
「ブログを見て本物が欲しくなった」というお電話をいただき、施工に至るまでには半年お待ちいただいたのは、現在生産農家が激減し年間1500枚程度しか琉球表が生産されていないためです。
長い間お待たせしましたが、お客様には大変喜んでいただけました。
今回は古くなって張り替えが必要になった既存の畳と、新しく張り替えた琉球畳を写真も使用してご説明いたします。
日焼けした10数年前の琉球畳
待ち焦がれた美しさ!琉球畳の半年待ちの価値
琉球畳を手に入れるために半年もの長い間を待つ価値がある理由は明白です。
全国に残るわずか5軒の生産農家が、1日に生産できるのはたった1~2畳分の畳表だけ。
この限られた生産能力は、琉球畳の希少性を高めています。
さらに、この畳表を織ることができる期間は年間わずか7~8ヶ月。
これらの事実が、琉球畳の価値をさらに高め、半年の待ち時間を惜しまない理由となっています。
お客様からは「待った甲斐があった!」と言っていただけました。
新しく張り替えた琉球畳
自然から生まれる芸術、天然七島藺の魅力
天然七島藺から作られる縁無し半畳は、空間を広く見せるだけでなく、独特の牧草のような良い香りを放ちます。
この香りは、空間全体に自然の息吹をもたらします。
また、七島藺の肌触りや風合いは、触れる度に自然の温もりを感じさせます。
これらの特性は、琉球畳が単なる床材ではなく、生活空間に調和と美をもたらす芸術作品であることを証明しています。
耐久性も非常に高く普通の畳の倍以上の年月擦り切れにくいのも嬉しい特徴です。
匠の技と伝統、琉球畳製作への熱いこだわり
琉球畳の製作は、ただの畳作りとは一線を画します。
特に縁無し畳は、畳表を濡らしてから慎重に折り曲げる必要があり、その技術は高い専門性を要求されます。
また、角の仕上がりは非常に難しく、この一点においても職人の高い技術が求められます。
普通の縁付き畳とは異なるこれらの作業は琉球畳が単なる床材ではなく、伝統と職人の技が息づく芸術品であることを物語っています。
時期によって違いますが、受注から半年程度の期間施工日まで空いてしまいます。
しかしその待っている時間も含めて本物が到着するのを楽しんでいただけましたら幸いに存じます。
四つ角を合わせるのが職人の技