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ご自宅の障子、ボロボロに破れたり経年劣化で薄茶色くなって見栄えが悪くありませんか?
そんな時に表具店や畳店に依頼するより、自分で貼り替えしてしまおう!という方も多いと思います。
しかし古い紙を剥がしていざ新しい紙を貼ろうと思ったら、なんだか障子本体がグラグラして左右に大きく揺れてしまう。
今回はそのような古くなった障子本体をしっかり固定して、新品のようにガッチリさせる方法を解説していきます。
古い障子紙の剥がし方と丸ごと洗ってはいけない理由とは
ご自分で障子を張り替えるほとんどの方が大量の水を掛けて丸洗いし、たわしなどで古い紙の残りを擦っていますよね。
かなり昔の障子は材質が檜(ひのき)や良質な杉でできていましたが、現在では安価で加工のしやすい『スプルス材』という木材が使用されています。
この木材は軽くて柔らかい特徴があるので濡らして強く擦ると、木が毛羽立ってささくれ状になりやすい性質があります。
そのため頻繁に丸洗いを繰り返すとささくれが多くできてしまい、手に刺さったり雑巾で拭いた時に引っ掛かるようになってしまうのです。
できればスポンジや刷毛を使って接着面のみを濡らし、紙を剥がした後は金属製のヘラなどを使用し丁寧に残った古い紙と糊を取るようにしてください。
濡らしてヘラで取る
障子がグラグラ横揺れしてしまう理由と直さなければいけない理由とは
先程述べたように丸洗いを頻繁にしてしまうのは良くないとご理解いただけたと思います。
もう一点良くない理由として障子本体の枠が濡れた時の膨張と乾燥した時の収縮により、接合部分に隙間ができてしまいグラグラしてしまうという理由があります。
障子は木材ですから当然水分を含めば膨らみ、乾燥すれば縮みますよね。
このグラグラ横揺れする状態で新しい紙を貼ってしまうと、障子本体が直角で作られていたのに傾いた状態で固定されてしまうからです。
紙一枚とは言えしっかり貼ってある場合、たとえ障子が傾斜していてもその状態で固定するくらいの力があります。
障子がグラグラしていたら必ず直してから張り替えないと、閉めた時に大きな隙間が開いて冷暖房の効率が著しく落ちてしまいます。
傾きの差はこれくらい出る
グラグラ今にも外れそうな障子を固定する簡単な方法と道具類
まず初めに障子の枠を軽く叩いて接合面(ほぞ)を出します。
この時に強く叩きすぎるとバラバラになってしまうので慎重に。
軽く叩く
次にその接合部分に木工用ボンドを入れます。
たっぷりやりたくなりますが少量で十分です。
ボンドを流す
先程とは逆で枠を外側から叩いて圧着させます。
はみ出たボンドはウエットティッシュなどで綺麗に拭き取りましょう。
叩いてはめる
多くの障子はこのように接着剤で固定しますと直角が再現されます。
しかし、しっかりと固定できない場合は変形したまま固まってしまうので、ヒモ等を用いて縛ると効果的です。
ヒモで縛る際は出来るだけきつく締めたいので、縛った後に棒などをヒモに絡めてねじり上げます。
この時に戻りにくくするため今回は木槌を利用しました。
養生テープなどで固定するのも良いかもしれませんね。
木槌で固定
刷毛の柄で固定
最後に、十分に乾燥させて接着剤が固まりましたらヒモを解いて新しい紙を貼り付けます。
いかがだったでしょうか?
この作業はご家庭にあるもので代用できますので、是非ご自分でチャレンジしてみてください。