障子の貼り替えは自分でされる方も多いと思いますが、いざ業者に依頼するとなると「どのような紙質?」で「金額がどの程度掛かるのか?」は気になるところですよね。

では紙質によって耐久性や価格がどのように変化するのか?

当店の取扱商品の中から違いを詳しく説明していきます。

 

 

 

パルプではなく楮(こうぞ)を主原料とした和紙製障子紙のとは

楮(こうぞ)は聞き覚えの無い方もいると思いますが、3mほどに成長する木材の一種で、紙漉きとして使用するのはその外皮です。

日本では和紙の原料に楮が利用され続けてきた理由に『繊維が長いため強靭』である特徴があります。

コピー用紙や一般的な障子紙を千切ってみると分かりますが、破断面に繊維が多くしっかり残ります。

障子に使用される楮の和紙は機械漉きで手漉きのような味わいはありません。

しかし薄く均一に仕上がっているため一見して『和紙』と分かる人は少ないでしょう。

 

楮和紙の破断面

 

 

楮和紙製障子紙の気になる値段と張り替え頻度はどのくらい?※2023年現在

・約畳1枚分の大きさ(180cm×90cmまで)

1枚貼り替え 8,800円

 

・半間(約半畳程度の大きさ)

1枚貼り替え 6,160円

 

・半間以下

1枚貼り替え 4,400円

 

・丈長・幅広

1枚貼り替え 11,000円

 

・丈200㎝×幅91㎝以上

1枚貼り替え 13,200円

 

 

・出張費 北区内・・・3,300円
・出張費 北区隣接区・・・5,500円
・出張費 北区隣接区外・・・7,700円~
※畳と同時にご依頼の場合、または障子5枚以上のご注文で北区隣接区まで出張費無料。
※障子のみのご注文は納品まで1週間程度かかります。
※畳と同時にご依頼の場合は枚数にもよりますが即日納品も可能です。

 

・貼り替え頻度

楮の和紙は耐久性でいえば当店の『普及品(特厚口)』と同程度です。

強靭な和紙とはいえ明かりを取り込むために薄く作られていますので、指で強く押せば破けてしまいます。

また他の障子紙と違い吸放出性が非常に高く室内の湿度コントロールをしてくれる能力が高いが故に、お仏壇の線香による煙なども吸着し変色が早い特徴もあります。

そのため3年程度で貼り替え時のような白さが劣化し、徐々に黄色みを帯びてきてしまいます。

破けていなくても5年程度で貼り替えし、常に明るい状態をキープすることをお勧めします。

 

 

日焼けした障子紙

 

楮和紙の障子紙は他の紙と比べてココが違う!価格と耐久性と効能とは?

楮の和紙は何といっても天然素材の風合いが最も出ている障子紙です。

肌触りや優しい明かりの入り方など、他の障子紙に比べて柔らかい印象があります。

古来より日本の生活や文化に深く携わってきた和紙ですが現在では希少価値から高級なものとなり、代替え品であるパルプ原料の障子紙がシェアを占めています。

しかし楮和紙による吸放出性は他の障子紙とは違い素晴らしいものです。

多少、経年劣化による変色・原料由来による黒点(繊維に異物が混じる)はありますが、それもまた風合いと思って使用していただければ幸いです。

天然志向の方には特にお勧めしますが、そうでなくても寝室など自分が一番気を休めることができるお部屋に採用してみてはいかがでしょうか?

因みに吸放出性の高さから湿度の高い時季には紙がふやけることがありますが、湿度が下がればまた元のようにピンと張ります。

他の障子紙と悩んだ場合はお気軽にご相談ください。

適切なアドバイスを心掛けております。