「畳が傷んできたから」や「冬は寒いから」という理由で上敷きゴザや絨毯を畳の上に敷いている方も多くいると思います。

時季的だったり部分敷きなら時々剥がして掃除できるので問題ありません。

しかし家具の下にまで敷いてしまうと簡単には剥がせませんよね?

そんな万年絨毯の下はどうなっているのでしょうか?

今回は思わず目を背けたくなるような事実を写真も交えて解説していきます。

 

表面上は綺麗でも・・・

 

 

茣蓙(ござ)や絨毯(じゅうたん)を敷いたままにするとどんな現象がおこるのか?

畳の上に敷かれたゴザや絨毯は何年も剥がさずに放置すると、その下の方で目に見えない変化が起こります。

まず形状で言えば上からの圧力により、畳の表面は潰れて敷物の跡が付きます。

畳は呼吸がし難くなりますので艶は無く、くすんだ色合いになります。

上に敷いてある絨毯や上敷きゴザの細かい縫い目から、更に細かいホコリだけが落ちて積もり、サラサラの砂のように畳の上へ広がっています。

 

 

敷いたまま放置した絨毯の下で大量発生するダニとカビ

畳の上に敷かれた絨毯や上敷きゴザ。

夏場その下は湿り気と大量の細かいホコリが。

【湿度】【栄養】【高温】の3つが揃うと大量発生するのは【ダニ】と【カビ】です。

 

・絨毯やゴザの下は湿り気がありますので湿度

・ホコリはゴミですからダニやカビの餌になります

・夏は高温なのが当たり前ですが、冬でも最近は気密性が高く部屋の中が暖かい

 

どうでしょう?ダニやカビが生息しやすい環境が整っていると思いませんか?

実際に何の対策も取らなければ見えないし気付かないというだけで、絨毯の下はダニだらけと思った方が良いです。

カビは住環境によって違いますので一概には言えませんが、ダニは間違いないですね、いますよ。

 

大量発生の可能性

 

 

どうしても剥がせない絨毯の掃除方法(洗い方)とクリーニング店の洗濯

絨毯の上にタンスなどの重量物が乗っていて簡単に剥がせない場合の掃除方法は。

 

【とにかくゆっくり掃除機をかける】

 

これが一番手軽で効果があります。

掃除機のヘッド部分は早く動かしても表面のゴミしか吸いません。

その敷いてある絨毯の下のホコリまで吸わせるには、同じ位置で小刻みに動かしてじっくりと吸うこと。

実は畳、本体部分をたくさん糸で縫い付けた穴が空いています。

その小さな穴から更に細かいホコリが畳の下にまで落ちて積もります。

 

一定の間隔で模様のようになった塵

 

この現象は普通に掃除機を掛けていれば起こりませんが、絨毯など敷物を敷いたままにした場合によく起こります。

その他に高温のスチームで熱処理するのもダニには有効ですが、餌となるホコリなどの塵が除去できていない場合は再発しますし、少なからず水分が残るため完全に除湿しないと前より増えてしまう可能性もあります。

 

簡単に剥がすことが出来るのであれば折り畳んでクリーニング店に持ち込めば洗濯してくれます。

ただ大きさにもよりますが安くはないです。

前もって縦と横を測って、出来ればタグの写真を撮って持って事前に行くことをお勧めします。

大体の料金を教えてくれるので、場合によっては新しい絨毯を購入した方が安いこともありますよ。

 

 

畳屋ならこうする!古くなった絨毯の捨て方(処分方法)

私たち畳屋は畳の上に絨毯を敷かれると、剥がさなければ畳を持ち帰ることができないんですね。

また、ほとんどのお客様は古くなった畳を隠すために絨毯を敷いているので、畳が新しくなれば絨毯は用が無い訳です。

そのため処分を依頼されるのですが、ちょっと待ってください。

勿論、剥がさないと仕事になりませんが処分は別です。

我々のような業者が引き取って処分する場合には『処分料』が発生してしまいます。

『事業系ごみ』とも言いますが、処分費にもお金が掛かる時代です。

しかもそのゴミは運搬して一時的に保管しますから安くはありませんよね。

結論から言いますと古い絨毯は小さく切って、お客様が一般ごみで捨てるのが無料なので一番良いです。

※自治体の処分方法により違います

 

概ね30cm以内に切る

 

ヒモで縛って捨てる

 

 

まとめ

敷いたままの絨毯や上敷きゴザは、例えフローリングの上であっても細かいホコリが溜まります。

簡単に剥がすことが出来ない場合は、とにかくゆっくりと掃除機を掛けるといったこまめな掃除を心掛けてください。

一番良いのは畳の上に敷物を敷かないことです。

ぜひ畳を張り替えて、あの心地よい香りを楽しんでください。

 

 

東京都北区で四代110余年

有限会社八巻畳工業

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