長年畳屋をやっていると自分の固定概念で「これは畳!」でも「これは畳じゃない!」と、勝手に線引きしてきたような気がします。

ところが一昔前とは違い、現在では多種多彩なカラーバリエーションや機能性の畳素材が増えました。

正直「こんなの誰が好んで依頼済んだ?」と思うような素材もありますが、メーカーが廃版にしていないということは売れている証拠。

考えを改めて『お客様の望むものであれば、それは畳』という定義に変えさせていただきました。

ありがとうございました。

 

 

畳は古臭いイメージだからフローリングの洋間が良い?それちょっと待ってください!

既存の畳をフローリングに張り替えるという方は多いと思いますが、それなりに費用も施工日数も掛かりますよね?

では同じような費用で即日、床が洋風になったらどうでしょうか?

しかもカラーを色々選べるとなれば畳から畳のチョイスがあっても良いと思いませんか?

畳表と縁の組み合わせは無限にあるので、洋間を超えた洋間や和洋折衷なんかも思いのままです。

 

メーカーカタログ

 

 

縁無し(琉球)畳にしたらフローリングよりもオリジナリティーのある洋間風になるって本当?

「部屋をお洒落に見せたい」や「広く感じる空間にしたい」という方にお勧めなのが【縁無し畳】です。

よく琉球畳と言われる畳で、文字通り畳縁が無いので線状の区切りが無く「いかにも畳」という感じがしないのと、部屋の印象が広く感じられるのが特徴です。

通常は『半畳市松敷き』と言って隣り合う正方形の畳を互い違いの向きに敷いて並べます。

こうすることによって同じ畳表素材でも光の当たり方で市松模様に見えるのです。

また、全く違う2色を使用してモザイク模様(チェック柄)にするのも人気があります。

カラーを自分で選んで、他にないオリジナルの部屋にカスタマイズすれば洋間を超えた和室の出来上がりですね。

 

半畳縁無し市松敷き

 

 

伝統と可愛いがまさかのコラボ☆ちょっと変わった、あなただけの畳作れます

今回作った畳は【SEKISUI MIGUSAのSUCREEピーチ】という柄の畳表に【高麗紋縁白中紋】という、昔は偉い階級の方のみが使用を許された畳縁を付けてあります。

畳表は樹脂製でピンクと白のストライプになっており、遠目では薄いピンク色ですが、近くで見ると2色がハッキリわかります。

こちらは樹脂製なので水を弾き、湿度の多い環境でもカビが生えにくい特徴があります。

また、天然藺草(いぐさ)と違い植物ではないので日焼けによる退色もありませんから、長い期間使用しても同じような色味は変わりません。

 

まさに和と洋を足して良い所取りしたような畳ですが、本職の畳屋さんからしたら「なんだこれ?」って全員が言うかもしれませんね。

正直に言いますと私も最初「なんだこれ?」でしたが、出来上がってみると「可愛いし格好いい!」という風に考え方が変わりました。

先入観って嫌ですね・・・。

 

良く見ると2色の畳表

 

因みにこの畳が敷かれる場所は大きな柱型がありますので、製作には大変苦労しました。

畳縁が紋縁でなければもっと楽だったのですが、紋縁は丸い柄を掛けることなく綺麗に出すのが基本。

こんなに曲がっていては綺麗に出ませんが、それでも最善を尽くして作り上げました。

変形してる畳でもお任せください。

 

L字に切り欠いて作りました

 

 

東京都北区で四代110余年

有限会社八巻畳工業

03-3917-9827