和室の畳が減少する一方で、フローリングに『置き畳』や『畳ベッド』が売れています。

接骨院の先生に伺ったところ腰痛の原因は柔らかいマットレスにより腰が沈み、寝返りがし難いことが原因になっているそうです。

そんな理由から少し硬めの素材である畳がベッドに採用されることが多くなってきました。

しかしベッドに畳を敷こうとお考えの方、この記事を読むまで購入は控えてください。

今回は畳ベッドの意外な盲点について説明していきたいと思います。

 

 

 

畳ベッドは規格外?京間サイズでも足りない場合は2枚もいる?

関東以北に住んでいると畳の大きさは約176cm×88cmですが、この大きさでは敷き布団が200cm×100cm程度ありますのではみ出してしまいます。

そのためベッド用の畳は京間サイズ約191cm×95.5cmで製作されます。

ベッドの大きさというのは規定がありませんので200cm×100cmだと京間サイズでも少し足りませんね。

その場合は畳を2枚に分けて敷く場合もあります。

ベッドに畳がスッポリ入る枠がある場合などは、その内法寸法に納まるよう製作しますので2枚必要となる訳です。

 

枠に収まる2枚一組の畳ベッド

 

 

ベッド用畳を新調・張り替え(表替え)する場合の価格(値段)は?

既存のベッドを利用して新たに畳だけ購入する場合は、京間サイズ1枚で良ければ国産品で19,000円(税抜き)で済みますが、2枚一組のサイズになるとその倍はします。

張り替える場合も同じように2枚一組は倍の価格が掛かりますので注意が必要です。(半畳サイズよりも大きいので1畳分の料金)

張り替え(表替え)は畳表の産地やランクによって価格がかなり上下します。

基本的に京間サイズなので1畳の価格は10,000円~と考えておいた方が良いでしょう。

※畳店によりかなり違います

 

ベッド用の畳は布団の下に隠れてしまい、それほど傷みませんので特別良い物(耐久性の高い物)は必要ないかもしれませんが、防虫紙などダニ対策は施した方が良いと思います。

ホウ酸を染み込ませた安全な防虫紙で1,500円程度です。

 

 

現在使用しているベッド用の畳が張り替え不可能なんてことあるの?

最近ではネットショップなどで安価な畳ベッドが購入できるようになりました。

しかし安価な畳ほど『糸で逢着』ではなく『糊による圧着』が主流です。

ご自宅で使用しているベッド用の畳が張り替え可能かどうか?を見極めるには畳の側面を見ると一目瞭然です。

糸で逢着してある畳は側面に縫った糸が出ています。

このような畳は糸を抜いて表面のゴザを張り替えることが可能です。

逆に縫い糸が見えない場合は芯材と畳表(ゴザ)が糊で貼り付いていますので、剥がせず張り替えは不可能です。

 

張り替え可能は縫ってある

 

糊で圧着タイプの畳は使い捨てですので、傷んでしまった場合は新調するしかありません。

余計にお金が掛かってしまいますよね。

 

 

ベッド用の畳は畳店に依頼した方が良い理由とは?

あまり知られていませんがベッド用の畳に使用される畳表(ゴザ)は、ほとんどの場合中国産です。

粗悪品も多く藺草(いぐさ)の本数も少ないため畳表が大きく裂けて芯材が見えてしまうなんてことも。

張り替え(表替え)でも新調でも畳店に依頼すれば寸法もピッタリで、指定すれば国産の畳表を使用します。

特に新調の場合は何度でも張り替えができる逢着による施工ですので、長く芯材部分は使用することができます。

また、畳の側面についている畳縁(たたみべり)を数種類の中から選べますので、ベッド用の畳は畳店に依頼した方が良いと思います。

 

 

東京都北区で四代110余年

有限会社八巻畳工業

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