Table of Contents
最近、関東地方でも地震が頻発して怖い思いをしている方も多いのではないでしょうか?
家屋の倒壊は簡単に防ぐ事はできませんが、屋内の家具が転倒する事は簡単に防ぐ事ができます。
大きな地震はいつ来るか分かりません。
「いつかやろう」ではなく、今すぐ対策する事を強く願います。
家具の転倒を簡単に防ぐ
今後30年以内に70%の確率で起こる大地震
2020年 国土交通白書に記されている地震調査研究推進本部地震調査委員会では「首都直下地震で想定されるマグニチュード7程度の地震の30年以内の発生確率は、70%程度(2020年1月24日時点)」と予測している。
問題はまさに【その時】までに【何をやっておくか】です。
『備えあれば憂いなし』
和室にあるタンスなどの家具は、畳替えの際に転倒防止しましょう。
過去の災害から学ぶべきこと
阪神・淡路大震災の死因と負傷のほとんどが【家屋の倒壊や家具などの転倒】による事故でした。(死因は家具転倒の圧迫死が最も多い)
火災が発生した地域では焼死者が多いとの指摘がある一方で、火災による死者とされている中には、死後に火災に巻き込まれて遺体が焼失したものも含まれているため、実際の焼死者数はより少ないとの指摘があります。
また震災による負傷者は約43,800人にのぼり、その多くは家具などの転倒、家屋の倒壊、落下物などによるものだった。
震災による負傷者は、重傷約8,800人、軽傷約35,000人の計43,800人にのぼった。
負傷原因に関する詳細なデータは多くないが、数少ないデータによると、その多くは家具等の転倒、家屋の倒壊、落下物などによるものとされている。
実際の負傷者数は、把握されている数字をはるかに上回るとされている。
※内閣府防災情報のページより
家にいる時に大地震が起きたことを想定し、今すぐできることは準備しておきましょう。
自分のためだけでなく家族を守るための防災を
阪神・淡路大震災では高齢者の死亡数が多く、死亡率としても80歳以上の死亡率が高かったというデータがあります。
高齢者のいるご家庭はもちろん今は元気でも10年後を見据えて対策することが望ましく、いつ来るか分からないが確実に迫る危機に対して備えることが重要です。
大切な家族、大切なペットもいるご家庭を守れる最後のチャンスと思って今すぐ行動に移してください。
※内閣府「首都直下地震対策検討ワーキンググループ最終報告の概要」によると、最大で死者が約2.3万人、建物の全壊及び焼失棟数が約61万棟、経済被害は、建物等の直接被害だけで約47兆円と試算されている。
大切な家族のために
とは言え実感の沸かない首都圏直下型
『喉元過ぎれば熱さを忘れる』ではありませんが、正直に言うと私も「まあ大丈夫だろう」とか「今は忙しいから」と思って何も対策を講じていませんでした。
しかし東日本大震災では妻と幼い子供がいる自宅が左右に大きく振れているのを目の当たりにし、その後に家族を守るため趣味の熱帯魚水槽を全て撤去した過去があります。
この時の経験を踏まえ畳替えの際に大型家具を移動する時は、お客様に「家具の転倒防止のため、このような器具が良いですよ」とアドバイスはしておりました。
ある日、実際に寝室として利用している和室にタンスが3竿あり、確実に危険なのでお客様に提案したところ「高齢なのでどこで何を買ってよいか分からないし、自分で取り付けることもできない」と言われてしまいました。
当時は『伝えたこと』で満足し『自分は良い行いをしている』と大きな勘違いをしていたことに気付き「もし明日、大地震が起こったら救える命を救わなかったと私は確実に後悔する」そう思ったのがこの時でした。
その後、私は過去の大震災で亡くなった方の原因やデータを調べ、畳屋だからこそできる防災対策を事業の一環として取り組む決意をしました。
自分で対策できる人は今すぐに。
できない人や、やろうと思っていても中々重い腰が上がらない方はご相談ください。
僅かに掛かる費用で命を守ることができるのなら、確実に起こる大震災に備え今すぐ行動に移すべきです。
家具が倒れるメカニズム
地震の揺れは震源地や階層によって多少違いますが、その揺れによって家具が転倒するのは共通ですよね?
ではいかに家具を揺れによる転倒から守れば良いのか?
簡単なのは【固定】です。
寝室として使用する和室という前提であれば、電化製品を除く大型のタンスが最も転倒しやすく脅威となります。
和箪笥(わだんす)・洋箪笥(ようだんす)・本棚が最も危険であることは言うまでもありませんが、特に注意してほしいのは和箪笥です。
洋箪笥は衣類の吊り下げ式が多いので重量はさほどではありません。
本棚は最も重量がありますが揺れによって本が散らばって落ちるため、ガラスの戸が無ければ大怪我や死亡には繋がらないでしょう。
和箪笥の危険な点は重量があるということに加え2つから3つに分かれる作りになっていることです。
固定していない場合、揺れによる落下は大変危険だということを理解していただけたでしょうか?
畳替えの時だからこそ【転倒防止板・ストッパー】
畳替えは和室の家具を移動しなければ畳を引き上げることができません。
畳屋はタンスの中身がギッシリ入っていても簡単に動かせますので、このタイミングでタンスの前面下側に転倒防止板・ストッパーを差し込みます。
よくタンスの下に『木材の板・雑誌・丸めた新聞紙』を噛ませているご家庭がありますが、地震の横揺れでタンスとこれらの組み合わせは滑ってしまうので意味がありません。
必ず市販の樹脂製を選ぶようにしてください。
転倒防止板・ストッパー
大震災に備える室内のまとめ
・ベッドや布団の付近はガラス窓を避け、大型家電やタンスなどの家具を置かない
・避難時に通る出入り口付近に大きな家具を配置しない
・両開きの戸などは揺れで開かないようにストッパーをかける
何度も言いますが畳替えの時は家具を移動しますので、転倒防止器具を設置するチャンスです!
「うちは危ないかも・・・」と思ったらお気軽にご相談ください。
東京都北区で四代110余年
有限会社八巻畳工業
03-3917-9827