前回の記事では
害虫が出やすい家の特徴について解説しました。
虫が発生しやすい環境には
- 暖かい
- 湿度が高い
- 餌が豊富
という3つの条件があることが分かりました。
そしてこの条件が揃うと、虫は自然と増えていきます。
ここで重要になるのが
「防虫」と「駆除」という考え方です。
この2つは似ているように見えますが、実は意味が大きく違います。
この違いを理解することで、害虫対策は大きく変わってきます。

目次
1 畳が原因!?和室と虫の関係
2 害虫が出やすい家と出にくい家
3 防虫と駆除の違い
4 和室で発生する虫の種類と特長
5 グループ別の防虫・駆除方法
6 何よりもまず予防、室内環境を整える
7 畳屋だからできる防虫と駆除
8 最後に
3 防虫と駆除の違い
虫対策の話になると、多くの方がまず思い浮かべるのは【殺虫剤】ではないでしょうか。
実際に虫を見つけた時、まずやることは「退治すること」です。
つまり【駆除】です。
しかし本当に効果的な害虫対策は、実は駆除よりも先にあります。
それが【防虫】という考え方です。
防虫とは何か
防虫とは文字通り、虫を防ぐという意味です。
つまり【虫が発生する前に対策をしておくこと】です。
例えば
- 室内の湿度を下げる
- 定期的に掃除をする
- 食べ物を放置しない
- 虫が侵入しないようにする
こうした行動はすべて防虫対策になります。
虫は偶然発生するものではありません。
前回の記事で説明したように
- 温度
- 湿度
- 餌
この3つの条件が揃うことで増えていきます。
つまり、この環境を作らないようにすることが
最も効果的な虫対策なのです。

駆除とは何か
一方、駆除とは【発生してしまった虫を退治すること】を指します。
例えば
- 殺虫剤
- 燻煙剤
- 消毒
- 捕獲トラップ
などを使って虫を取り除く方法です。
駆除は必要な対策ですが、実は大きな問題があります。
それは【虫が増えてから対処する方法】だということです。
つまり駆除は【被害が発生した後の対処】になります。
なぜ防虫の方が重要なのか
虫は一度発生すると短期間で急激に増えることがあります。
特に
- ダニ
- チャタテムシ
- シバンムシ
などの小さな虫は気が付いたときにはすでに大量発生していることも珍しくありません。
この状態になってから駆除を行うと
- 駆除に時間が掛かる
- 薬剤が必要になる
- 再発の可能性がある
など、対処が大変になります。
しかし、防虫を意識していれば
- 虫が増える前に対策できる
- 大発生を防げる
- 駆除の必要が減る
という大きなメリットがあります。
つまり【防虫は予防】で【駆除は対処】という違いがあります。

シロアリに食べられた床板と畳
害虫対策は順番が重要
害虫対策には正しい順番があります。
それは
①防虫
②駆除
です。
まず最初に
- 虫が発生しにくい環境を作る
そして、もし虫が発生してしまった場合に
- 駆除を行う
という順番です。
しかし実際には多くの家庭が逆の順番になっています。
虫が出る
↓
殺虫剤を使う
↓
また虫が出る
という繰り返しです。
これは原因が解決されていないためです。
虫が発生する環境が残っていれば、いくら駆除しても再び発生します。
本当に効果のある虫対策
本当に効果のある虫対策は【虫を殺すことではなく虫が増えない環境を作ること】です。
これは畳屋として多くの住宅を見てきて強く感じていることです。
実際に虫が多い家には
- 湿気が多い
- 掃除が行き届いていない
- 空気の流れが悪い
などの共通点があります。
逆に虫が少ない家では
- 室内が乾燥している
- 定期的に掃除をしている
- 風通しが良い
という特徴があります。
つまり害虫対策の基本は住環境の改善なのです。

昔の家屋は隙間風で風通しが良かった
次回の記事では
和室で発生する害虫の種類
について解説します。
和室では主に
- ダニ
- ヤマトシミ
- ヒメカツオブシムシ
- シバンムシ
- チャタテムシ
などの虫が見られます。
それぞれの虫には
- 好む環境
- 餌
- 発生場所
などの特徴があります。
次回はそれらを
分かりやすく解説していきます。


