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前回いつ貼り替えたか分からないほど古い障子の紙に、よく見ると小さな穴が無数に開いていることがありますよね。
本当に小さな穴なので遠くから見ると分かりませんが、近くに寄ってみるとビックリするくらい開いています。
今回はこのような小さな穴が開いてしまう原因について詳しく解説していきます。
障子紙に開いた小さな穴
小さな穴が開いている障子紙の特徴
障子に小さな穴が開いている場合、必ずと言って良いほど同じような特徴があります。
それは築年数が古い住居で前回障子を貼り替えてから10年以上経過している。
もしくはいつ貼り替えたか分からないほど古い障子で所々紙が裂け破れているというパターンです。
合わせて障子紙の色が白色ではなく日の当たる場所では黄色~薄茶色に日焼けし、日の当たらない場所では灰色になった紙に多く発症する事例でもあります。
このような特徴から新築やリフォーム、貼り替えたばかりの障子では小さな穴が自然に開いていることはありません。
要するに太陽光による劣化で障子紙が脆くなっている状態でしか小さな穴は開かないと言っても過言ではありません。
新しい障子紙は白い
障子紙に開いた穴の正体は虫だった!?え?どんな虫??
結論から言うと障子紙に開いた小さな穴の正体は虫食いです。
障子は窓に設置されていますので部屋の中で最も太陽光を浴びる建具ですよね。
太陽光により10年程度経過した障子の紙は劣化し脆くなるため、触っただけでも簡単に紙が破れてしまいます。
このような状態の紙を食べる虫が【シミ(紙魚)】です。
ヤマトシミ
シミは劣化した紙を好んで食べる虫で、古書などの紙も食害しますので古い家では珍しい虫ではありませんが、障子紙が食べられている場合は見えない所に大量に潜んでいることが多くあります。
人間に喰いついたり直接的な害はありませんが、暗い環境を好んで畳やフローリングの下にたくさんいると思うと気持ちが悪いですよね。
しかも意外と素早く動き成虫は8㎜~1㎝と大きく、銀色の三葉虫みたいな見た目です。
今回障子の紙を食べるという紹介の仕方でしたが割と雑食性が強く、和室以外にも大量発生することが多くあります。
室内には人間の気付きにくい隙間が多くあり、フローリングの下にある空間を自由に行き来して湿度が高くトイレットペーパーの粉末が落ちやすい、トイレで見かけたことのある人も多いのではないでしょうか?
また障子だけではなく和室には押し入れの襖(ふすま)があります。
襖も紙を貼っていますためシミの餌になりやすいです。
しかし障子と違い直射日光が常に当たっている訳ではありませんから、シミに食べられるような劣化状況になるには15~20年貼り替えをしていない、湿度の高い裏面の紙がよく食べられています。
穴が開いた障子は貼り替えてもまた虫に食われちゃう?大丈夫!古い障子と新しい障子の違いとは
シミが原因かどうかは別として、貼り替えたばかりの障子が虫食いに合うのはショックですよね。
ご安心ください。
私が知っている限り貼り替え後3~5年程度の障子は全くシミに食べられていません。
障子の紙は日々呼吸をしているため太陽光の日焼け以外にも白い色が退色する傾向があります。
事実、新しく貼り替えてから3年後に1枚だけ不注意で穴を開けてしまったお客様から「他の障子は貼り替えなくて良いので1枚だけ貼り替えて欲しい」と注文があり、そのようにしたら新しく貼った障子だけ白く目立つから全部貼り替えて欲しいと、再度依頼を受けたこともあります。
このように見た目で明らかに黄色~薄茶色か灰色に変色した障子は10年近く貼り替えをしていないため、シミによる食害に合いやすいと言えます。
シミに食害された障子
部屋にいるシミの駆除方法で他の虫(ゴキブリまで)も撲滅!?短期間ではなく長期で完全駆除を
では食べられないにしても確実にいるシミを駆除したい場合に有効な手段が知りたいところですよね。
部屋で普通に見かけるほど大量発生している場合は殺虫剤も有効ですが、障子だけではなく古書や家具に直接吹きかけるのは嫌ですし、人体に対する安全性という面でも私なら躊躇します。
とは言え虫が嫌いな人なら一秒でも早く撲滅したいところ。
そのような方であればプロの害虫駆除業者に依頼するのも一つの手です。
費用は掛かりますがプロなので薬品を使用して短期間で駆除してくれます。
しかし古書や掛け軸などの古い紙類が多くあるご家庭や、簡単に費用を掛けられないという方も多くいると思います。
そこでご提案ですが、もしシミが発生して完全駆除を目指しているご家庭に畳がある場合は畳の張り替えがお勧めです。
え?なんで畳??と、お思いになられるでしょうが前述のようにシミは湿度が高く暗い環境を好むため、畳やフローリングの下に多く潜んでいます。
そのためいずれは張り替えや新調をしなければいけない畳替えのタイミングで、ホウ酸を染み込ませた防虫紙の下敷き用を注文してください。
取り扱いの無い業者もありますため、事前に【山中産業のマイトスタット下敷き用】を施工可能か、ご確認することを忘れずに。
この防虫紙は即効性はありませんが畳の下に敷いておくと数年の内にシミが防虫紙を齧って死滅します。
その死骸を食べた他の虫(ゴキブリ)もホウ酸の効果で死滅しますので長いスパンで考えると、古い家で発生しやすい害虫が次々勝手に死んでくれるという好循環が期待できます。
でも気になるのは人体に対する影響と安全性ですよね。
ホウ酸自体は人体に対する食害は塩と同程度と言われています。
またホウ酸団子とかゴキブリ団子と呼ばれる自作の駆除薬もありますが、小さな子供やペットが食べてしまう可能性を考えると気軽には設置できません。
その点、マイトスタットは畳の下に敷いて使用する防虫紙ですから揮発性もなく、食害といった事故はまず起こりえません。
1階などの和室であればシロアリの害もよくありますが実証実験は無いものの、このような場合でも有効だと私は考えています。
そのような観点から安全性が非常に高く、即効性は無いものの揮発性が無いので効果が半永久的に効くマイトスタットという防虫紙を、お客様には畳の下に敷いてほしいと私はお勧めしています。
マイトスタット防虫紙下敷き用
畳は無いけどマイトスタット防虫紙をカーペットの下やクローゼット用に購入したい場合は?
マイトスタット防虫紙は基本的に畳屋さんが問屋さんや材料商から仕入れて、畳替えの施工時に使用するため一般では入手しにくい商品となっております。
しかし畳の無いご家庭や畳替えの予定が無いご家庭であれば、入手するのは困難ですよね。
畳店側からすると畳替えの注文があるわけでは無いのに、資材だけ販売というのも実は嫌なものです。
そこでその防虫紙を一般の方に販売する当店の通販をご紹介させてください。
以下のサイトからカートに入れて発注し振り込みをしていただければ即発送いたします。
現在は流通や手間、価格の関係で12畳用1セット売りのみのご案内となっています。
「そんなにたくさんはいらない!」という声が聞こえてきそうで震えていますが、実際にはシミの移動範囲を考えると小ロットでは足りませんし、共同購入やプレゼントといった形でシェアするのも良いかもしれませんね。
今後人員の改良など進めば必要数量販売も検討していきたいと考えています。
施工事例としてはシミの潜んでいそうな環境が好ましいため、クローゼットや押入れの底面に敷く。
絨毯やカーペット、上敷きゴザの下に敷く。
トイレにある便器の裏側など、人の目に付きにくい箇所に置くかマットの下に敷く。
和室で寝る場合は敷き布団の下に敷く。
ベッドの場合はマットレスと敷き布団の間に敷く。
床下点検口があれば開けて敷いておく。
このように使用すると効果的です。
安全性と機能性に特化した防虫紙をシミだけではなく長い目で見た外注駆除にお役立てください。