年末になると大掃除をするご家庭も多いと思います。

今回は意外と知らない和室の大掃除について順番や、やり方などを解説していきます。

 

 

 

掃除の基本は上から下

まず基本中の基本ですが、大掃除をするなら高いところから手を付けるべきでしょう。

理由は簡単でホコリを順に下へ落としていった方が効率が良いからです。

和室の場合は高いところに『照明器具』『鴨居(かもい)』『タンスの上面』『天袋』などがあります。

天袋は滅多に開け閉めしないと思いますので、この機会に何年も使用していない物が入っていれば処分し、中のホコリは天袋の床面に溜まっているので掃除機で吸い取るか雑巾で水拭きします。

 

鴨居も同じように壁側は溝になっていますので、掃除機の細いノズルで1年分のホコリを取り除きましょう。

余裕があれば鴨居自体も雑巾で水拭きします。

 

照明器具はカバーを取り外して雑巾で拭き上げ、元に戻します。

 

タンスの上面は一度掃除機でホコリを吸い取ってから雑巾で水拭きすると良いでしょう。

 

 

襖(ふすま)障子は雑巾で水拭きできる?正しいお掃除方法教えます

襖や障子は紙で出来ているので水拭きはできません。

濡れると染みになって余計汚くなるので絶対に止めましょう。

襖は糸入りの紙など凹凸がある場合、意外にもホコリが多く付いています。

はたきでパタパタとホコリを落としたいところですが、張り替えてから3年以上経過している紙は脆くなりますのでお勧めしません。

乾いたタオルや雑巾を使用して力を入れずに表面を軽く撫でてあげるとホコリが落ちます。

 

障子は何をしても破けやすいので、基本的には触らないのがベストです。

特に経年劣化した障子紙は軽く力を加えただけで簡単に破けてしまいます。

組子と呼ばれる内側の桟に乗ったホコリは掃除機やはたきで取ろうとすると、紙に当たって破けるリスクがあります。

そのためホコリを取るというよりウチワなどで風を送って飛ばす方が良いでしょう。

どうしても拭き上げたい方は乾いた綿棒で紙に触らないように木の桟だけを撫でてください。

それでも角の部分などに溜まったホコリは取れません。

無理せず紙を破かない程度に掃除することが大事ですね。

 

劣化した障子紙は簡単に破れる

 

 

畳の掃除はホウキ?掃除機?水拭き?乾拭き?何が正しいの?

昔は年に一度は畳を引き上げて外で干すという風習があったそうですが、40代になる私でもそのような光景は一度も見たことが無いので現在では行う人はほぼいないと思います。

理由は家庭に若い力持ちが数人いないと畳を外に運ぶということ自体が難しいからでしょう。

藁製(わらせい)の畳で1枚30キロ程度ありますし、まず畳を引き上げる道具なんて家庭にありませんからね。

 

現実問題として畳の掃除は『掃除機』を使うのが一番であります。

普段のお掃除ならホウキでも構いませんが、畳の表面は藺草(いぐさ)が織り込まれ凹凸や溝がたくさんあります。

この部分に溜まったホコリを掃除機で吸い取ります。

ここで1番のポイントは【目に沿って掃除機をゆっくりかける】という事です。

掃除機のヘッド部分は車輪が付いていますので早く動かすと摩擦で畳が傷みます。

また、ゆっくりかけることにより畳自体を縫い占めている糸の穴から、畳の底面床に溜まったホコリまで吸い上げてくれます。

畳の底面床に溜まったホコリはダニの温床にもなりますので、この機会に吸い取ってしまいましょう。

 

畳の拭き上げについては以前より「水拭きはダメ」と申していますが、乾燥した時期で天気が良ければ雑巾を良く絞ることを条件に良しとします。

必ず掃除機をかけてから雑巾がけしてください。

ホコリが残っていると畳の目にゴミを詰まらせているようなものですからね。

換気もお忘れなく。

 

 

 

最後に窓と網戸を掃除する理由と、その掃除の仕方とは?

上から順番に掃除してきましたが、和室の底面を掃除した後は窓ガラスと網戸を掃除しましょう。

最後に持ってきた理由はガラスと網戸、両方とも綺麗にするとホコリが目立つためです。

窓は濡れ雑巾などで拭き上げサッシ周りのレールや溝は歯ブラシでホコリやゴミを取り除きます。

 

網戸は水で丸洗いできれば一番良いですが、難しい場合は網(ネット)の外側に新聞紙を張って、内側から掃除機で吸い取ります。

アルミ製の枠は濡れ雑巾で拭けば問題ありません。

詳しくは下記のリンクを参照してください。

 

 

東京都北区で四代110余年

有限会社八巻畳工業