「よし、畳を新しくしよう!」と決めてから広告やネットで畳替えの価格を調べてみたら、単価×畳数で本当に良いの?他にも掛かるんじゃないの?と思うことがあると思います。

今回は畳替えに掛かる総額を当店だけではなく、他店でも可能性がある場合などを想定して解説していきます。

予想外に費用が増えたら嫌ですもんね。

 

 

 

 

一般的な畳屋さんに依頼した場合の総額計算方法

畳替えは主に三種類の施工方法があります。

・新床、新調(しんどこ、しんちょう)

・表替え(おもてがえ)

・裏返し(うらがえし)

それぞれ単価が違いますので、まずは自宅の畳がどの施工に当てはまるのかを知らないと予算が組めませんよね。

前回施工してから5年以上経過している場合は『新床』か『表替え』になります。

この件に関しては詳しく書いてあるページがありますので下記のリンクをご参照ください。

余程畳の芯部分が傷んでいない限り『表替え』という事が多いので、今回は6畳の8,800円(税込)表替えを例にとって計算してみます。

 

6畳×表替え8,800円(税込)=52,800円

 

当店の場合、特に何も無ければ上記が総額です。

しかし特例もあります。

その辺は下記で詳しく説明していきます。

 

 

畳替えで家具の移動は有料?無料?物によっては追加料金も

一般的な畳店であれば、和室内の家具は移動しないと畳が引き上げられませんので無料の場合がほとんどです。

箪笥(たんす)など大きな家具を動かすのに料金が発生しないのは畳屋くらいなもんだと思います。

畳屋目線で言いますと、大きな家具の移動は大変ですが慣れているのでまだ良いのです。

困るのは和室にある細かい物・壊れ物・貴重品類です。

特例として和室にあるピアノなどの超重量物は移動に費用が発生する場合が多くあります。

大き過ぎる洋箪笥や食器の入った棚、本が入った棚なども動かせなくて施工当日に中身を抜くなどありますと、また別途料金が発生する可能性がありますので、費用を抑えたい方は事前に中身を出しておくことをお勧めします。

和室にある家具については詳しくまとめてある下記をご参照ください。

 

 

想定外の出費?畳のオプションで思ったより費用が掛かることも

畳替えでのオプションは主に防虫紙などの付加価値が付いたものの他に、予想外の畳であった場合があります。

・防虫紙

こちらはお客様がオプションとして選んだ場合に追加料金となります。

 

・古い畳の処分料

自分で玄関先まで運んで決まった日に粗大ゴミとして出せば安く済みますが、畳は藁製であれば30キロ程度ありますので現実的に難しいと思います。

畳店に依頼した場合は1畳2,000~4,000円程度は掛かります。

 

・京間サイズの畳

当店周辺では『関東間』と呼ばれるサイズの畳がほとんどですが、極稀に大きいサイズの『京間』サイズの畳が敷いてあることがあります。

この場合は材料が特注になりますので割増料金が発生します。

 

・15mm厚の畳

床暖房などに使用される15mmしか厚みの無い畳は、施工に手間が掛かるため加工手間賃が発生します。

 

・柱型加工や大きな補修

柱が出っ張っていて畳を切り欠かなくてはならない場合や、大きく損傷している部分を補修する場合などに手間賃が加算される事があります。

 

・諸経費

オプションとは少し違いますが一般的に掛かる経費です。

特に遠方であったり駐車場料金が発生する現場、特殊な条件の物件などで発生する可能性があります。

 

 

畳の広告で騙されない!安売りチラシの正しい見方と防衛策

新聞を定期購読しているとビックリするくらい格安価格の畳店から折り込みチラシが入る事がありますよね。

本当にこんなに安く畳替えできるのか?と疑いたくなりますが、実際にその価格のみで施工はしてもらえるのでしょうか?

結論から言いますと、かなり厳しいでしょう。

理由は2,000~3,000円の単価では利益が薄過ぎて、数をこなしても経営不可能だからです。

そのため、業者はありとあらゆる方法で単価を引き上げにかかります。

最安値しか掲示されていない広告は気を付けてください。

次に安い畳替え施工が異常に高額な可能性があります。

またよくあるのは見積もりに来てもらったら「この畳は表替えできないので新調するしかありません」と言われ、かなり高額な新調料金の見積もりを提示される事です。

「いま決めてもらえればこの値段です」と言ってすぐに畳を持って帰ろうとする業者が多いのは、お客様の考えが変わらないうちに契約を結びたいからであって、一般的な畳屋さんはそのような事はしません。

 

このような安売り広告の見方としては、まず大きい字よりも端の方に書いてある小さい字をチェックします。

よくある追加料金には以下のようなものがありますので、注意してみてください。

 

・家具の移動料金

・2階以上割り増し料金

・畳縁別途料金

・残材処理費用

・交通費

 

これらは一般的な畳屋では請求していない場合がほとんどです。

広告に小さくでも書いてあればまだ良い方で、掲載していないのに見積もり時になったら上乗せされる場合もあります。

一度見積もりに来てもらって予定と違っても、なかなか断りにくいですよね。

当店では特殊な例を除き上記の追加料金は掛かりませんのでご安心ください。

 

一番の防衛策は、まず安過ぎたら怪しいと思う事。

次に電話やメールなどで問い合わせた際に料金の詳細を必ず確認する事。

必ず見積もりに来てもらい、怪しいと思ったら即決せず「家族と話し合って決める」と伝える事。

以上を気に留めておいてください。

 

 

東京都北区で四代110余年

有限会社八巻畳工業

03-3917-9827