私が個人的に日本一だと思っているイ草農家さんへ、3月・7月に続いて三度お邪魔してきました。
なぜ日本一か?
なぜならイ草農家の吉田さん、農林水産大臣賞の受賞者でありながら残留農薬0の畳表を製造する匠なのです。
しかもポット苗製法を一番最初にイ草に取り入れたり、肥料に焼酎を作る上で出るカスを使用したり。
農薬は勿論、除草剤を極限にまで減らし雑草は手で抜いています。
他にも他の農家さんがやらないような手間暇の掛かる事をいくつもやっています。
お世辞ではありません。
畳屋向けでは無く、畳表を使用する一般消費者の事を誰よりも考えている方なのです。
なので受注に生産が追い付かない人気のイ草農家さん。
少しでもお手伝いが出来れば!と、東京の畳屋仲間4人で行って来た訳です。
くまモンの飛行機に乗って1時間半
前回はイ草を刈取るお手伝い。
今回はイ草の植え付け準備のお手伝い。
前回伺った時は「4泊5日で来た畳屋さんは初めてだ」と言われましたが、今回は「植え付けの準備を手伝いに来た畳屋さんは初めてだ」と言われました。
では植え付けの準備とはどのようなものなのか?
熊本県八代市のイ草農家さんでも50軒程しかやっていない{ポット苗}を簡単に紹介します。
まずは苗掘り。田んぼのイ草を掘り起こします。
翌日は運転もさせてもらいました
そしてイ草の株を裂いて小分けします。
一塊のイ草束を根から解して分けます
それを更に2本程度+新芽の小さな苗に分けます。
実はこの作業、私が最も苦手とする作業でした。
理由は簡単。
後に刺しやすいようにいらない部分は捨てるのですが「何とか使えるんじゃないか・・・」と、思い切って捨てる事が出来ないので悩んでしまうのです。。
次の芽が出る元気な苗
これを一つのポットに320本刺します!
気の遠くなるような作業は2週間程度続きます・・・。
達人の域に達すると・・・
投げても刺さります☆(ウソ)
お手伝いで行ったのになぜかこんな写真ばかりで、、本人が一番ビックリしている訳です・・・。
そんな中、農家さんは黙々と作業中・・・。
遊んでてすいませんっ!!
この後反省して猛烈な勢いで植える事風の如し!
一緒に行った仲間にだけは負けたくないと、横目でチラチラ進行状況を見ながら本気モードでとにかく刺すっ!!
一緒に行った東和小川畳店さんと競争!しかし散々色々汚い手を使ったが勝てず・・・
ポットに植え付けた苗は田んぼに敷きます。
これが思ってたより重いし泥に足を取られて重労働・・・。
これを綺麗に並べて敷く訳ですよ
ね?綺麗でしょ!
最後に吉田家の皆さんと記念撮影!
お手伝いと言いながら何の役にも立たず、、返って足を引っ張っるだけの研修だった気がします。。。
それでも優しく教えて下さり、またまた三食とお部屋まで提供してもらい感謝の言葉しか見つかりません。
熊本に行くと皆さんが良くしてくれるお陰かストレスが無く、睡眠時間がほとんど無くてもスッキリ起きられるしお腹の調子も良いんです。
ここで見て体験した事は畳屋として一生の財産になりました。
頑張っているイ草農家さんのためにも、お客様にきちんと説明できるよう私も負けじと頑張ります!
親子3代が協力して出来上がる畳表を、是非ご堪能ください
おまけ。
早朝5時に起きてハサミを研いでいる小川君
一人だけ抜け駆けして良い子になりやがって・・・
東京北区で四代100余年 (有)八巻畳工業
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