もう4年目になるんですね。
東京家政大学で未就学の子供とその親に{自然と人の関わり}を畳屋の目線で話させていただきました。
現代では新素材が多く出て来ましたが、畳は基本的に天然素材を組み合わせて完成する床材です。
・畳床(たたみどこ)
本体は{畳床}といって藁(わら)を圧縮して縫い締めてあります。
藁は稲の茎と葉からなる天然素材ですよね。
・畳表(たたみおもて)
表面のゴザ部分のことで藺草(いぐさ)という細長い植物を織って一枚に仕上げてあります。
縦糸には綿や麻が使われております。
・畳縁(たたみべり)
現在では化学繊維が主流ですが、高級品は綿や麻糸から作られています。
お茶室などは今でも無地の天然素材で仕上げるのが基本で、麻の縁は大変貴重な物になってしまいました。
最近ではSDGsという言葉をよく聞きますが畳は昔から循環型の建築床材で、表面の畳表(ゴザ)が傷めば裏返して綺麗な裏面に新しい縁を付けて再利用します。
両面使ったら畳床(芯の部分)は残して表面のゴザと縁を新しくします。
畳床も駄目になったら丸ごと新調しますが、天然素材だけで出来ている古い畳であれば燃やしても有害物質は出ません。
また、自然に時間が経つにつれ土に還っていくのです。
日本の風土や環境に適した床材として畳はエアコンの代わりをしていた話など、皆さんが知らなかった畳の効能など楽しんでいただければ良かったと思います。
途中、子供達が飽きないように畳コースター作りをして、作ったコースターはお持ち帰りいただきました。
この子供達が大きくなった時に少しでも環境について、畳について、考えて実行してくれることを祈っています。
東京都北区で四代110余年
有限会社 八巻畳工業